実施報告

平成27年(2015)度「綿の種まき」を実施しました

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CIMG0057 平成27年5月3日(日)に、木綿庵1号畑にて、予定どおり「綿の種まき」を実施しました。お天気は曇りで、絶好の畑日和となりました。

 この行事は、平成27年天理市文化遺産プロジェクト「天理ぐるぐる」の参画事業でもあります。

 参加して下さったのは2名でした。種まき作業は午前11時に開始。まず、マルチに植え穴を空けることからはじめ、前夜より水に浸しておいた種を、1穴に3粒ずつ置いていきます。その上にネキリムシを防除するためのオルトランを散布。さらに薄く土をふりかけ、水をたっぷりかけて種蒔き作業は小一時間ほどで終了しました。
 今年度の1号畑では、洋綿が41穴、和綿が98穴。順調にいけば約140株の綿の木がここで育つことになります。

 その後、2013年産の洋綿のコットンボールを用いて、綿繰り、綿打ち作業を実演、体験していただきました。お二人とも糸車を使っての糸紡ぎは経験されたことがあるとのことでしたので、おもに竹弓を用いての綿打ちを中心に説明させていただきました。江戸時代、綿打ちに「革命」をもたらした唐弓の発案者が、木綿庵のすぐ近く(約500m)の佐保庄の出身であるとの説明にも熱心に耳を傾けてくださっていました(井原西鶴『日本永代蔵』巻5第3「大豆一粒の光り堂」参照)。

 最後に、畑の一隅で、お土産にいただいた小城羊羹と柏餅で、お抹茶を一服点てさせていただき、無事終了となりました。ご参加くださいましたお二方、ほんとうにありがとうございました。


 なお、唐弓を用いての綿打ち作業の様子を、下記のアドレスでご覧いただことができます。本来は唐弓は天井から紐で吊して使用します。唐弓の重量を支えるためです。作業現場は、愛知県名古屋市にある「丹羽ふとん店」さんです。店主の丹羽正行さんにご指導いただきながら、木綿庵庵主が作業をしています。ちなみに動画の最後に「だめですね」のコメントが入ります。うまく綿を弾くことができない点をご指摘いただきました。

 

 

 

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