H.A.M.A 木綿庵(ゆうあん)は、
こころが閉じこもりがちな人たちのための「居場所づくり」の場所です。
設立
H.A.M.A.木綿庵は、平成20(2008)年1月26日に設立されました。
不登校、ひきこもり、うつ、対人恐怖症など、こころが閉じこもりがちな人たちが自然の中で自分と向き合うことのできる、心が落ち着く居場所をつくりたいと、「居場所づくり」を目指して活動を始めました。
理念
五感を働かせて自然の中に身をおくこと。土に触れること。体を動かすこと。植物 の栽培にかかわり、生長を見守ることで「いのち」の不思議を体感すること。未来(たとえば開花、収穫)への期待、希望を持つこと。喜びがあること。
何かとかかわり、間接的であっても人とかかわること。自分が何か(誰か)の役にたっているということを感じること。 自分を受け入れてくれる場所があることを実感すること。自分を待ってくれている人 がいることを感じること。自分のことを利害関係なしに心配してくれている人がいるということを感じること。自分が必要とされている存在であることを実感できるということ。これらは、生きていく上ではとても大切なことであると思います。 そして、少しでもそのような場にしていけるような取り組み、活動をしていきたいと 考えています。
綿のような心、木綿のような心の人に!
こころはればれ晴れ(Hare)の日も、こころしとしと雨(Ame)の日も、
まえ(Mae)を向いて、歩き(Aruki)たい…。
医療現場では欠かすことのできない脱脂綿。人の心の傷を癒し、傷口を守り、快復を促す綿のような綿畑でありたいと念じています。そして、着物や洋服、肌着の素材として重宝され、また雑巾にでもおしめにでもなる木綿のように、どんな状況にあっても少しでも人に喜んでもらうことができ、力となる(役に立つ)ことができるようなお互いに近づくこができれば、との願いをこめて「H.A.M.A. 木綿庵」と名付けました。
綿は清楚で美しい花を咲かせた後、固い殻に実を包みます。そして、あるとき固い殻がポンッとはじけると中から次第にやわらかく優しい風合いの綿の繊維があふれだします。あふれでた綿は、あるものは脱脂綿として、そしてあるものは糸に紡がれ、さまざまな色に染められ、それぞれの用途に合った布に織り上げられていき、人々の手許に届きます。
固い殻につつまれたお互いの心が、この綿のようにはじけて、やわらかやさしい本来の姿を現し、それぞれの立場でそれぞれの輝きを放つことができますように、との祈りをこめて…。
運営組織
NPO法人などの法人格は取得していません。会員制、会費制をとる活動団体でもありません。代表者個人の取り組みとして、自然な人とひととのつながりによって成り立っており、いつでも誰でもご自由にご参加、ご利用いただくことができます。
具体的な取り組みについては「活動内容」をご覧ください。
天理やまのべ木綿庵
H.A.M.A.木綿庵の活動を通して生産された綿の実(コットンボールなど)や綿の加工品(打ち綿、手紡ぎ糸など)、あるいは木綿庵の畑で収穫された野菜などは、「天理やまのべ木綿庵」を窓口として販売しています。販売によって得られた収益金は、木綿庵の活動を維持するために用いられています。
運営者
かつて身も心もひきこもってしまうつらさを我が身の上に経験した私にとってこの木綿庵は、この地(天理)で多くの人に支えられ、たすけていただいたという喜びから、少しでもそのご恩返しをさせていただきたいという一念からの取り組みです。
木綿庵 代表 梅田 正之
1959年(昭和34年) 大阪府堺市出身
1975年(昭和50年) 堺市立殿馬場中学校卒業
1978年(昭和53年) 大阪府立泉陽高等学校卒業
1982年(昭和57年) 天理大学文学部国文学国語学科卒業
2020年(令和 2年) 高等学校 定年退職
現在 非常勤講師
綿畑
木綿庵の畑は、1号畑から4号畑まであります。面積は合わせて約600坪。
1号畑
木綿庵のメイン畑です。
山辺の道沿いにある夜都伎神社のすぐ近くにあり、綿の栽培期間は一般公開しています。
1号畑から見る夜都伎神社の森はトトロの森と言われています。
トップページにある1枚目の写真は1号畑から撮影した夜都伎神社の森です。
奈良県天理市乙木町777番地
2号畑
環濠集落として有名な竹之内町にあり、山辺の道から少し山側にのぼった静かな高台にあります。
休憩用のベンチと雨宿り用の小屋があり、来畑者用のフリーノートを常置しています。
畑作業の記録とともに、この畑を訪ねて下さった方々の、それぞれの思いが記されています。ぜひ、ひと言お書き添えください。
奈良県天理市竹之内町4番地
3号畑
小道をはさんで2号畑の南隣に位置しています。
周囲は田畑にかこまれており、北には十二神社の森、東には大和青垣の山々が控えています。ここには「下界」の生活音もほとんど届かず、水路を流れる水の音や、小鳥のさえずりが心地よく耳に響きます。
新緑の季節には、小鳥たちのさえずりが一層、澄んで聞こえてきます。
4号畑
3号畑と並んで、西隣に4号畑があります。
ここから眺める大和盆地の景色は格別です。前方(西)には、
南から金剛山・葛城山・二上山・信貴山・生駒山の山並みが続きます。
夕焼けは特に美しく、夕日の沈む位置は季節によって少しずつ変化します。
冬至の頃には金剛山付近に、夏至の頃には生駒山付近に沈みます。
夕日の沈む位置によって季節の移ろいを実感することができるのも、この畑ならではの楽しみです。